HP制作

ホームページ制作の補助金・助成金ガイド2026|IT導入支援事業者が解説する使える制度・自己負担の目安・申請の流れ

ホームページの新規制作やリニューアルを検討するとき、「補助金や助成金でコストを抑えられないか」と考える中小企業・個人事業主の方は多いはずです。実際、国や自治体には販路開拓やデジタル化を支援する制度があり、条件が合えばホームページ制作費の一部をまかなえます。

一方で、「IT導入補助金を使えばホームページが作れる」「補助金が出るから制作費はほぼタダになる」といった誤解も少なくありません。制度によって、ホームページ制作費そのものが対象になるか、いくらまで補助されるか、申請に何が必要かは大きく異なります。しかも2026年は、持続化補助金のウェブサイト関連費のルール変更、IT導入補助金の名称変更、ものづくり補助金と新事業進出補助金の統合と、主要制度が一斉に変わった年です。

本記事では、デジタル化・AI導入補助金のIT導入支援事業者(登録ベンダー)でもある制作会社の立場から、ホームページ制作に関係する補助金・助成金を最新ルールで整理し、対象になるケース・ならないケース、自己負担の目安、申請の流れ、注意点までを解説します。

なお、ホームページ制作の費用相場や依頼先の選び方など全体像から知りたい方は、総合ガイドもあわせてご覧ください。

※本記事は2026年時点で公表されている各制度の情報をもとに解説しています(締切情報は「最終確認日」を併記)。補助金・助成金は年度・公募回ごとに内容が変わり、申請には細かな要件があります。実際の申請にあたっては、必ず各制度の公式サイトや公募要領で最新情報をご確認ください。本記事は法的助言ではありません。

本記事の編集、運営はピークスマーケティング株式会社が行っています。詳細は、コンテンツ制作ポリシー、プライバシーポリシーを参照ください。

目次

【まず確認】今申請できるホームページ関連の補助金と締切


補助金で最も多い失敗は「気づいたときには締切を過ぎていた」「予算上限で受付終了していた」というものです。制度の解説に入る前に、現時点で動いている主な制度と締切を整理しておきます。

ホームページ制作に関係する主な制度のスケジュール(最終確認日:2026年10月1日)

・デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金):6次締切分は2026年10月30日(金)17:00、交付決定は12月10日予定。7次以降は公式未確定
・新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回:応募期間 2026年9月30日〜10月30日(金)18:00厳守、採択発表は2027年1月予定
・小規模事業者持続化補助金 第20回(一般型・通常枠):申請受付 2026年11月5日〜12月15日(火)17:00。商工会議所の様式4発行は12月4日まで
・杉並区 創業スタートアップ助成(HP等作成助成)第2回:2026年10月1日〜11月30日(予算到達で終了)
※各制度の公式サイトで最新の受付状況を必ず確認してください。自治体の先着制度は締切日前に終了することがあります。

この表は公募回が進むたびに更新します。読んでいる時点で締切を過ぎている制度があっても、多くは年度内に複数回の公募があるため、次の回に向けて準備を始めるのが基本です。

ホームページ制作に補助金・助成金は使える?まず押さえる全体像

結論からいうと、ホームページ制作に使える制度はありますが、「どの制度でも自由にHP制作費が補助される」わけではありません。制度ごとに目的や対象経費が決まっており、HP制作費そのものが対象になるかどうかは制度次第です。まずは補助金と助成金の違いと、全体像を押さえておきましょう。

補助金と助成金の違い


「補助金」と「助成金」は混同されがちですが、性質が異なります。補助金は、経済産業省や中小企業庁などが政策目的に沿って公募するもので、予算や採択件数に上限があり、申請しても審査で採択されなければ受け取れません。一方、助成金は厚生労働省系の雇用関連や自治体のものに多く、要件を満たせば原則として受給できるタイプが中心です。ホームページ制作で関係するのは、販路開拓やデジタル化を支援する補助金と、自治体独自の助成金が中心になります。どちらも「あとから受け取る後払い」が基本である点は共通しています。

補助金の特徴

  • 経済産業省・中小企業庁などが、政策目的に沿って公募する
  • 予算・採択件数に上限があり、審査で採択されないと受け取れない
  • 例:小規模事業者持続化補助金、デジタル化・AI導入補助金 など

助成金の特徴

  • 厚生労働省系の雇用関連や、自治体のものに多い
  • 要件を満たせば、原則として受給できるタイプが中心
  • 例:自治体独自のホームページ関連助成 など

「HP制作費そのもの」に使える制度は限られる

ここが最も重要なポイントです。ホームページ制作費そのもの(デザイン・コーディング費など)を補助対象にできる制度は、実は多くありません。代表的なのは、販路開拓を支援する小規模事業者持続化補助金の「ウェブサイト関連費」と、自治体独自のホームページ関連助成金です。後述するデジタル化・AI導入補助金は、ホームページ制作費そのものは対象外で、登録されたITツールの導入費が対象です。「HPを作りたい」という目的と「制度が補助する対象」がずれていないかを、最初に確認する必要があります。

注意:制度の”対象経費”と自社の目的のズレに注意

「補助金でHPを作る」と一括りに考えず、「自分が作りたいのは何か(会社案内サイト/EC/予約システム等)」と「その制度が補助するのは何か」を必ず突き合わせましょう。ここがずれていると、申請しても対象外になります。

2026年に変わった3つのこと

2026年度(令和8年度)は、ホームページ制作に関係する主要制度が3つ同時に変わりました。古い記事や過去の申請経験をもとに動くと、要件を取り違えるおそれがあります。

2026年の主な制度変更

  • IT導入補助金 → 「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更。AI搭載ツールの導入支援が重点化。HP制作費そのものは対象外という考え方は従来どおり
  • 小規模事業者持続化補助金(第20回) → ウェブサイト関連費の「交付申請額の1/4まで」ルールが撤廃され、「補助金額30万円(税込)まで・単独申請不可」に変更。インターネット広告・SNS広告は「広報費」へ移動
  • ものづくり補助金と中小企業新事業進出補助金 → 「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に統合。第1回公募が2026年9月30日に受付開始
小森 健

監修者

小森 健

ご相談でいちばん多い誤解が「IT導入補助金でホームページが作れる」というものです。私たちはデジタル化・AI導入補助金の登録ベンダーですが、だからこそはっきり言えます。HP制作費そのものは対象外です。最初に「自社の目的にどの制度が合うのか」を整理することが、遠回りに見えていちばんの近道です。

自社に合う制度の見つけ方

制度選びの出発点は、「ホームページで何を実現したいか」を言語化することです。会社案内中心のコーポレートサイトなのか、ECや予約システムを含む業務効率化なのか、チラシや展示会と組み合わせた販路開拓なのかによって、適した制度が変わります。販路開拓の一環なら持続化補助金、予約・在庫などの業務システム導入ならデジタル化・AI導入補助金、創業期や地域の店舗なら自治体助成金、といった具合です。次章から、それぞれの制度を順に見ていきましょう。

【国の制度①】小規模事業者持続化補助金(HP制作に最も使いやすい)


ホームページ制作費そのものを補助対象にしやすい代表格が、小規模事業者持続化補助金です。中小企業庁が所管し、日本商工会議所・全国商工会連合会が事務局を担う制度で、小規模事業者の販路開拓を幅広く支援します。申請のハードルが比較的低く、補助金活用の入門としても使いやすい制度です。

制度の概要(補助率と上限額)

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や業務効率化の取り組みにかかる経費を補助する制度です。一般型・通常枠の補助率は対象経費の3分の2、補助上限額は50万円。インボイス特例(+50万円)や賃金引上げ特例(+150万円)を組み合わせると、上限は最大250万円まで引き上げられます。対象は、商業・サービス業なら常時使用する従業員5人以下、製造業その他・宿泊業・娯楽業なら20人以下の「小規模事業者」です。年度内に複数回の公募が行われ、回ごとに締切が設定されています。

小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)の主な特徴

  • 補助率は対象経費の3分の2(賃金引上げ特例を使う赤字事業者は3/4)
  • 通常枠の上限は50万円、特例の組み合わせで最大250万円
  • 販路開拓・業務効率化が目的の幅広い経費が対象
  • 商工会議所・商工会の支援(様式4の発行)を受けながら申請する
  • 第20回公募:2026年11月5日〜12月15日17:00(様式4発行締切は12月4日)、採択発表は2027年3月頃の予定

ウェブサイト関連費のルール(30万円上限・単体申請は不可)

ホームページ制作費は、この補助金の「ウェブサイト関連費」という経費区分に分類されます。第20回公募(2026年5月27日公募要領公開)から、このルールが大きく変わりました。

第19回までは「ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の4分の1まで(最大50万円)」という割合ルールでしたが、第20回では撤廃され、代わりに「ウェブサイト関連費として申請できる補助金額は30万円(税込)まで」という定額の上限になりました。あわせて、チラシ・看板などの「広報費」にも同じ30万円の上限が新設され、これまでウェブサイト関連費の例示にあったインターネット広告・SNS広告は広報費側へ移っています。

もう1つ、変わらず重要なのが「ウェブサイト関連費だけを目的とした申請はできない」という点です。チラシ・展示会出展・設備導入など、ほかの販路開拓の取り組みと組み合わせて申請する必要があります。

ウェブサイト関連費の対象イメージ(第20回)

ホームページやECサイト、システムの開発・構築・更新・改修・運用にかかる費用、SEO対策、販売促進用の画像・動画制作などが対象例です。インターネット広告・SNS広告は「広報費」に分類されます。また、補助事業期間中に公開・運用に至らなかったホームページや、ウェブサイトに関するコンサルティング費用は対象外です。商品・サービスの宣伝や販路開拓につながらない、単なる会社案内のためのホームページも対象外とされる点に注意してください。

自己負担はいくらになる?3パターンのシミュレーション


「結局いくら戻るのか」は、制度を選ぶうえで最も気になる点です。持続化補助金(一般型・通常枠、補助率2/3)でホームページを制作した場合の目安を、3パターンで試算します。金額はすべて税込、補助額は「対象経費×2/3」を各区分の上限で頭打ちにした概算です。

自己負担シミュレーション(持続化補助金・通常枠・補助率2/3の場合)

  • パターンA:HP制作45万円+チラシ15万円(合計60万円)
    ウェブサイト関連費の補助=45万×2/3=30万円(上限ちょうど)、広報費の補助=15万×2/3=10万円。補助額合計40万円、自己負担20万円
  • パターンB:HP制作60万円+チラシ30万円(合計90万円)
    ウェブサイト関連費=60万×2/3=40万円だが上限30万円で頭打ち、広報費=30万×2/3=20万円。補助額合計50万円(通常枠の上限)、自己負担40万円
  • パターンC:HP制作100万円のみ
    ウェブサイト関連費のみでは申請不可。他の販路開拓経費を組み合わせても、HP分の補助は最大30万円。残り70万円以上は自己負担になるため、持続化補助金だけで高額サイトをまかなう設計は向かない

ポイントは2つです。まず、HP制作費が45万円(税込)を超えると、超えた分には持続化補助金が効かないこと。次に、補助上限50万円をフルに使うには、HP以外の販路開拓経費も計画に入れる必要があることです。制作費が大きい場合は、「補助金の範囲で作るサイト」と「自己資金で追加投資する部分」を分けて考えると、制作会社との打ち合わせもスムーズになります。

対象になるHP・なりにくいHP

同じホームページでも、補助の通りやすさは「販路開拓につながるか」で変わります。新規顧客の獲得や売上拡大を狙ったランディングページ、商品を販売するEC機能、予約獲得のための導線設計などは、販路開拓の文脈で説明しやすく対象になりやすい傾向です。反対に、既存の取引先向けの案内だけ、あるいは「とりあえず会社の名刺代わり」といった目的のサイトは、販路開拓の効果を説明しづらく、対象になりにくくなります。申請では「なぜそのサイトが売上や新規顧客につながるのか」を計画書で具体的に示すことが鍵です。

対象になりやすいHP / なりにくいHP(持続化補助金)

  • なりやすい:新規顧客獲得のLP、EC機能、予約獲得の導線など、販路開拓に直結するもの
  • なりにくい:既存の取引先向け案内のみ、名刺代わりの会社案内サイト、採用目的のみのサイト
  • ポイント:「なぜ売上・新規顧客につながるのか」を計画書で具体的に示せるか。第20回は「売上高・売上総利益の増加」が審査の軸

申請の要件(商工会議所の支援計画書など)

この補助金では、商工会議所または商工会が発行する「事業支援計画書(様式4)」が申請に必要です。発行までに1〜2週間程度かかることが多く、第20回では発行受付締切(12月4日)が申請締切(12月15日)より早く設定されています。締切から逆算して早めに相談するのが鉄則です。あわせて、経営計画書や補助事業計画書を作成し、自社の強みを活かした販路開拓のストーリーを示します。第20回からは、第三者から申請支援を受けた場合に支援者と支援金額の記載が必要になった点も押さえておきましょう。

桐生 沙耶

監修者

桐生 沙耶

持続化補助金は「販路開拓」が軸なので、サイトも”作ること”より”誰にどう届けて成果を出すか”を設計に落とし込むことが大切です。30万円という上限が決まった分、「その30万円で何を優先して作るか」を最初に決めておくと、計画書とデザインが自然に噛み合います。

【国の制度②】デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)をIT導入支援事業者の視点で解説


続いて、もう一つの代表的な国の制度であるデジタル化・AI導入補助金です。2026年度から旧IT導入補助金が名称変更されたもので、誤解が多い制度でもあります。当社はこの補助金のIT導入支援事業者(登録ベンダー)として申請をご一緒する立場にあるため、「何が対象で何が対象外か」を実務の視点で整理します。

2026年の名称変更とAI重点化

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者がITツールを導入する際に、その費用の一部を補助する制度です。経済産業省が所管し、中小企業基盤整備機構が実施します。2026年度からは名称に「AI」が加わり、生成AIを含むAI機能搭載ツールの導入が補助対象として明確に位置づけられました。会計ソフト、受発注・在庫管理システム、POSレジ、予約管理、セキュリティ対策ツールなど、幅広い業務用ITツールが対象です。

デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)の概要

  • 補助額:ITツールが担う業務プロセス数に応じて、1プロセス以上で5万円〜150万円未満、4プロセス以上で150万円〜450万円
  • 補助率:原則1/2以内(最低賃金近傍の従業員が多い事業者など一定条件で2/3以内)
  • ほかにインボイス枠(インボイス対応類型/電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数者連携枠がある
  • 6次締切分:2026年10月30日(金)17:00、交付決定12月10日予定、事業実施期間は交付決定〜2027年5月31日。7次以降は公式サイトで随時公表
  • 申請にはGビズIDプライムとSECURITY ACTIONの宣言が必要。GビズIDの取得には時間がかかるため早めに手続きする

ホームページ制作”単体”は対象外という重要ポイント

最も注意したいのが、この補助金ではホームページ制作費そのものは原則として対象外だという点です。あくまで補助の対象は、事務局に登録された「ITツール」の導入費用であり、デザインやコーディングといったホームページの制作費は補助されません。ECサイトの制作も基本的には対象外で、登録ツールとして認められた機能を新規に実装する一部のケースに限られます。「IT導入補助金でホームページを作る」という理解は、現在の制度では正確ではないため注意しましょう。

この補助金で”対象外”になりやすいもの

ホームページのデザイン・制作費、既存サイトの単なるリニューアル、商品ページの追加のみ、汎用的なチャットAIの利用料のみ、といったものは対象外になりやすいケースです。HP制作費の補助を主目的にするなら、持続化補助金や自治体の助成金を検討するほうが現実的です。

予約・CRM・AIチャットボット等の登録ITツールには使える

一方で、ホームページに関連する「ツール」であれば対象になり得ます。たとえば、予約管理システム、顧客管理(CRM)ツール、AIチャットボットなどは、提供事業者がIT導入支援事業者として登録し、対象ITツールとして認められていれば補助対象になる可能性があります。つまり「サイトの見た目を作る費用」ではなく「サイトに組み込む業務効率化の仕組み」が対象、というイメージです。導入したいツールが登録されているかは、公式サイトのITツール検索や支援事業者への確認で調べられます。

遠野 涼真

監修者

遠野 涼真

技術的に整理すると、対象になるのは「機能(ツール)」、対象外になりやすいのは「制作(デザイン・実装)」です。登録ベンダーとして申請をご一緒する際も、見積書は「ツール導入費(補助対象)」と「サイト制作費(対象外・自己資金)」を最初から分けて作ります。ここを混ぜると、交付申請の段階で手戻りになります。

申請の流れ(IT導入支援事業者と共同)

この補助金の申請は、登録された「IT導入支援事業者(ベンダー)」と共同で行うのが特徴で、事業者単独では申請できません。導入したいツールを扱う支援事業者を選び、事業計画の作成や申請手続きを一緒に進めます。重要なのは、交付決定の前に契約・購入したツールは補助対象にならないという点です。申請から交付決定までは締切回ごとに1〜2か月かかるため、スケジュールに余裕を持って動く必要があります。交付決定後は効果報告の義務があり、2回目以降の申請では複数年の事業計画が求められるなど、計画と成果が問われる設計になっています。

【国の制度③】新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(統合新制度)とHP制作


2026年度から、ものづくり補助金と中小企業新事業進出補助金(旧・事業再構築補助金の後継)が統合され、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」として一本化されました。設備投資や新規事業への挑戦を支援する大型の制度で、補助額も大きい一方、ホームページ制作が主目的の場合には使いにくい性質を持ちます。位置づけを正しく理解しておきましょう。

国の主な制度の使い分け(早見)

  • HP制作費そのもの → 小規模事業者持続化補助金(ウェブサイト関連費・補助額30万円まで)
  • 予約・CRM・AIチャットボット等のITツール → デジタル化・AI導入補助金
  • 新規事業・設備投資の一環としてのWebシステム → 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
  • 創業期・地域の店舗・小規模事業者 → 自治体の助成金もチェック

3つの申請枠と補助上限

統合後の制度には3つの枠があります。革新的な新製品・新サービス開発を支援する「革新的新製品・サービス枠」(上限2,500万円、賃上げ特例で3,500万円)、既存事業と異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援する「新事業進出枠」(上限7,000万円、賃上げ特例で9,000万円)、海外市場開拓に向けた国内体制強化を支援する「グローバル枠」(上限7,000万円、賃上げ特例で9,000万円)です。補助率は中小企業で原則1/2(一定条件で2/3)、小規模事業者は2/3です。第1回公募の応募期間は2026年9月30日〜10月30日18:00で、採択発表は2027年1月の予定です。

HP制作が主目的だと使いにくい理由

この制度がHP制作に使いにくい理由は、数字を見ると明確です。新事業進出枠とグローバル枠には補助下限額750万円が設定されており、革新的新製品・サービス枠でも100万円が下限です。つまり、数十万円のホームページ制作を目的に申請する制度ではなく、数千万円規模の投資計画の中で、新規事業の販売促進に必要なECサイトやサービスサイトの構築費を組み込む使い方になります。加えて、賃上げ要件や認定支援機関との連携、口頭審査など、申請のハードルも高めです。「集客サイトを作りたい」という目的でこの補助金を狙うのは、制度の趣旨とかみ合わないケースがほとんどです。

小森 健

監修者

小森 健

大型補助金は金額が魅力的に見えますが、「HPを作りたいから」という動機では計画が通りにくいのが実情です。本来は事業計画があって、その中で必要なものに投資する制度。順番を逆にしないことが大事です。HP単体なら、身の丈に合った制度から始めるのがおすすめです。

【自治体の制度】東京都・区市町村のホームページ関連助成金


国の制度に加えて、見落とせないのが自治体(都道府県・区市町村)独自の助成金です。上限額は国の補助金より小さめのことが多い一方、要件がシンプルで、国の補助金では通りにくい会社案内サイトや採用サイトも対象になる場合があります。特に創業期の事業者や地域密着の店舗にとっては、有力な選択肢になり得ます。

自治体助成金の特徴(地域・期間限定・先着制が多い)

自治体の助成金は、その地域に事業所を構える事業者などを対象に、ホームページやSNSの新設・更新費用を補助するものが見られます。国の補助金に比べて申請書類がシンプルなことや、地域の振興を目的としているぶん間口が広いことが特徴です。ただし、対象エリアや対象者、公募期間が限定的で、先着順や予算枠に達し次第受付終了になる制度が多い点に注意が必要です。国の補助金と同じ経費に重ねて使うことはできませんが、別の経費に分ければ併用できる場合もあります。

区市町村の例(大田区・杉並区)

同じ東京23区内でも、制度の有無や内容は自治体ごとに大きく異なります。当社の拠点がある大田区と、創業者向け制度が整っている杉並区を例に、2026年時点の内容を見てみましょう。

自治体のホームページ関連助成の例(最終確認日:2026年10月1日)

  • 杉並区:創業スタートアップ助成事業(ホームページ等作成助成) 助成率2/3、限度額20万円。区内に主たる事業所があり、基準日時点で創業後6か月以内の中小企業者が対象。商店会の区域内に事業所がある場合は商店会への加盟が必要。事業所家賃助成とはどちらか一方のみ。第2回申請期間は2026年10月1日〜11月30日(予算到達で終了)
  • 大田区:商店街戦略的PR事業費補助金 ホームページ・SNSでの情報発信や動画制作などが補助対象。ただし申請単位は「区内の商店会」または「5店舗以上の区内店舗で構成されたグループ」で、個店が単独で申請する制度ではない。大田区の個店・中小企業がHP制作費そのものの補助を探す場合は、国の持続化補助金や東京都の助成を軸に検討する
  • 東京都中小企業振興公社: 販路拡大・PR・設備投資など各種の助成事業。年度ごとに募集要項が公開され、HP関連経費が対象に含まれる制度もあるが、テーマや要件は制度ごとに異なるため公社サイトで要確認

なお、大田区エリアで制作会社をお探しの方は、大田区のホームページ制作会社おすすめ10選もあわせてご覧ください。

自分の地域の制度を探す方法

自治体の制度は数が多く、内容も頻繁に変わるため、自分で最新情報を探せるようにしておくと安心です。中小企業向けの情報サイト「J-Net21(中小機構)」や「ミラサポplus」、各種の補助金ポータルサイトでは、地域や目的から制度を検索できます。あわせて、「自治体名 ホームページ 補助金」で検索し、産業振興課などの公式ページを確認すると、地域限定の制度を見つけやすくなります。年度初め(4月前後)に新制度が公表されることが多いので、制作を考え始めた段階からチェックしておくと機会を逃しにくくなります。

桐生 沙耶

監修者

桐生 沙耶

自治体の助成金は「地元で商売をしている人」「創業したばかりの人」に向けたものが多く、金額は控えめでも要件がシンプルです。杉並区のように創業6か月以内という条件が付く制度は、タイミングを逃すと二度と使えないので、創業前から調べておくのがおすすめです。

補助金・助成金を使うときの注意点

制度を活用する前に、補助金・助成金に共通して押さえておきたい注意点があります。これらを知らずに進めると、「対象だと思っていたのに補助されなかった」「資金繰りが回らなかった」という事態になりかねません。採択されてから後悔しないために、申請前に次の点を必ず確認しておきましょう。

交付決定「前」の契約・発注は対象外

最も多い失敗が、交付決定を受ける前に制作を契約・発注してしまうことです。ほとんどの補助金では、交付決定の日より前に契約・発注・支払いをした経費は補助対象になりません。注意したいのは、「採択通知」と「交付決定通知」が別物だという点です。採択の連絡が来ても、その後に交付申請を出して交付決定通知を受け取るまでは、まだ発注してはいけません。制作会社に依頼するタイミングは、必ず交付決定のあとに設定する必要があります。

申請前の必須チェック

  • 交付決定の「前」に契約・発注・支払いをしていないか(採択通知≠交付決定通知)
  • 補助対象・対象外の経費を分けて見積もっているか
  • 制作費を全額立て替えられる資金を用意できるか
  • 公募期間・締切(様式4やGビズIDなど前段の締切も含む)に間に合うスケジュールか

後払い(精算払い)が原則:資金繰りに注意

補助金・助成金は、原則として後払い(精算払い)です。つまり、いったん自社でホームページ制作費を全額支払い、事業の完了後に実績報告を行ってから、認められた金額が後で振り込まれます。さらに補助率は全額ではなく、たとえば3分の2であれば残りの3分の1は自己負担です。申請から入金までは半年〜1年かかることも珍しくなく、「補助金が出るから手元資金がなくても大丈夫」という考えは危険です。必要に応じて金融機関のつなぎ融資も含めた資金計画を立てましょう。

重複受給の制限・実績報告の義務

複数の補助金を同じ経費に重ねて使うことは、原則としてできません。大型補助金では、一定期間内の重複採択が制限されており、複数に採択された場合は一つを選ぶ必要があります。また、補助金は受け取って終わりではなく、事業完了後の実績報告や、その後の効果報告が義務づけられているのが一般的です。報告を怠ったり、計画の目標が大きく未達だったり、不正が判明したりすると、交付決定の取り消しや返還を求められることもあります。申請前に、報告までの一連の義務を理解しておきましょう。

キャッシュバック・キックバックは不正受給にあたる

補助金を巡っては、ベンダーやコンサルタントが「補助金で導入すれば、あとで一部を現金でお返しします」などと、キャッシュバックやキックバックを持ちかける事例が問題になっています。こうした行為は補助金の不正受給にあたり、決して行ってはいけません。発覚すれば、交付決定の取り消しや補助金の返還、加算金の支払い、今後の申請ができなくなるなど、重いペナルティが科されます。これは持ちかけたベンダーだけでなく、応じた事業者側も不正に加担したとみなされます。「補助金分が実質安くなる」といったうまい話には乗らず、必ず正規の手続きで適正に活用してください。

「補助金ありき」で制作目的を見失わない

補助金は魅力的ですが、「補助金が使えるから」という理由だけで制作内容を決めるのは本末転倒です。本来の目的は、ホームページで集客や売上につなげること。制度の対象に無理に合わせて不要な機能を盛り込んだり、逆に補助の範囲に縛られて必要な投資をためらったりすると、成果の出ないサイトになりかねません。あくまで「自社に必要なサイト」を軸に置き、その実現を後押しする手段として補助金を位置づける視点が大切です。

小森 健

監修者

小森 健

「交付決定の前に発注しない」これだけは本当に気をつけてください。先に動いてしまって対象外になる相談を何度も見てきました。逆に言えば、順序さえ守れば補助金は心強い味方です。私たちも、スケジュールを補助金の流れに合わせて組むお手伝いができます。

補助金を活用したホームページ制作の進め方(発注側の実務)

ここまでの内容を踏まえ、補助金を活用してホームページを制作する場合の進め方を整理します。補助金活用は、思い立ってすぐ制作を始めるのではなく、制度選び・相談・申請・交付決定を経てから制作に入る流れになります。制作会社に発注する側として「いつ・何を・どう頼むか」を具体的に押さえておきましょう。

STEP1:目的と制度の当たりをつける

まずは「ホームページで何を達成したいか」を明確にし、それに合いそうな制度の当たりをつけます。販路開拓の一環なら小規模事業者持続化補助金、予約やCRMなどのツール導入を伴うならデジタル化・AI導入補助金、創業期や地域の店舗なら自治体助成金、といった具合です。この段階で、制度の対象経費・上限額・公募スケジュールを把握し、候補を1〜2個に絞ります。欲張って複数の制度を同時に追うと、どれも準備が中途半端になりがちです。

補助金活用の流れ(早見)

  • ① 目的を決め、合いそうな制度を1〜2個に絞る
  • ② 商工会議所・専門家・制作会社に早めに相談(GビズIDの取得も開始)
  • ③ 事業計画と、費目を分けた見積もりを準備
  • ④ 採択 → 交付申請 → 交付決定の「後」に契約・制作・支払い → 実績報告 → 入金

STEP2:公開希望日から逆算してスケジュールを組む


補助金案件で最も見落とされるのが時間軸です。申請から交付決定まで1〜3か月、そこから制作に2〜4か月、実績報告を経て入金までさらに数か月。持続化補助金第20回のように採択発表が翌年3月の制度では、制作着手は春以降になります。「年内に新サイトを公開したい」という計画には、今から持続化補助金を狙うのは合いません。公開希望日を先に決め、そこから逆算して「間に合う制度」を選ぶのが現実的です。

逆算の目安(持続化補助金 第20回を使う場合)

2026年11〜12月:申請(様式4は12月4日までに発行依頼)→ 2027年3月頃:採択発表 → 交付申請・交付決定 → 2027年春〜:制作着手 → 制作完了後に実績報告 → 入金。公開は早くても2027年夏前後が目安。これより早く公開したい場合は、デジタル化・AI導入補助金(6次締切10/30、交付決定12/10予定)や自治体の先着制度のほうが時間軸は合います。

STEP3:商工会議所・専門家・制作会社に相談

制度の当たりがついたら、早めに相談先を確保します。持続化補助金なら商工会議所・商工会が頼れる相談先で、事業支援計画書の発行にも時間がかかるため、締切の3週間以上前には動きましょう。デジタル化・AI導入補助金なら、登録されたIT導入支援事業者が申請の窓口です。制作会社にも「補助金を活用したい」と早い段階で伝えておくと、対象になりやすいサイト設計や、交付決定後の制作スケジュールを前提に進めてもらえます。

STEP4:費目を分けた見積もりを依頼する

申請には、事業計画書と経費の見積もりが必要です。ここで制作会社に頼みたいのが、「ホームページ制作一式 ○○万円」ではなく、費目を分けた見積書です。たとえば「デザイン費」「コーディング費」「CMS構築費」「ツール導入費」「撮影費」「保守・サーバー費」と分かれていれば、どれが補助対象でどれが対象外かを公募要領と突き合わせやすく、審査側の心証も上がります。持続化補助金では、見積に複数項目が含まれる場合に内訳を示すよう求められており、一定額以上では相見積も必要です。制作会社が補助金案件に慣れているかは、この見積の出し方でほぼ分かります。

STEP5:交付決定を待つ間にできること・できないこと

交付決定までの待ち時間を無駄にしないために、「契約・発注にあたらない準備」は進めておけます。たとえば、サイトの目的・ターゲットの整理、掲載したい原稿や写真素材の棚卸し、参考サイトの収集、制作会社との要件のすり合わせ(見積の精緻化)などです。一方で、正式な契約書の締結、発注書の発行、着手金の支払い、制作会社による実作業の開始は、交付決定通知を受け取るまで行ってはいけません。この線引きを制作会社と最初に共有しておくと、採択後にすぐ動き出せます。

STEP6:交付決定後に制作・実績報告

交付決定の通知を受け取ってから、いよいよ制作の契約・発注に進みます。制作が完了したら、補助事業の実績報告を行い、対象として認められた金額が後日振り込まれます。報告には、契約書・見積書・請求書・振込の控え・納品物の確認資料などが必要になるため、制作の過程で発生する書類はきちんと保管しておきましょう。持続化補助金では「補助事業期間中に公開・運用に至ったホームページ」であることが求められるため、公開日が事業期間内に収まるよう制作スケジュールを組むことも重要です。

遠野 涼真

監修者

遠野 涼真

制作側の視点でいうと、補助金案件はスケジュール管理が肝になります。交付決定を待ってから着手するので、公開希望日から逆算してかなり前倒しで相談を始めるのが理想です。「交付決定前にどこまで進めていいか」を最初に握っておくと、決定後に一気に走れます。

AIで事業計画書を書くときの正しい使い方と失敗例


補助金の申請書類は、生成AIを使って下書きする事業者が急速に増えています。うまく使えば準備時間を大幅に短縮できますが、使い方を誤ると、審査でむしろ不利になります。制作会社として申請をご一緒する中で見えてきた、効果的な使い方と典型的な失敗を整理します。

AIが得意なこと・任せてはいけないこと

AIが得意なのは、公募要領の要点整理、自社の強みの言語化の壁打ち、計画書の構成案づくり、文章の読みやすさの改善です。一方で、売上や顧客数などの実績数値、市場データ、制度の要件や締切といった「事実」をAIに生成させてはいけません。AIは事実と異なる数字や、古い年度の制度内容をもっともらしく出力することがあります。補助金の申請では、記載内容の正確性の責任は申請者自身にあります。AIの出力は必ず自社の帳簿や公式の公募要領で裏取りし、根拠を示せる状態にしてから提出してください。

AI活用の正しい使い方(補助金申請)

  • 公募要領をAIに読み込ませ、自社に関係する要件・対象経費・加点項目を抜き出してもらう
  • 「自社の強み」「顧客の課題」「ホームページで何を変えるか」をAIと対話しながら言語化する
  • 数字・固有名詞・制度要件は自社データと公式情報で必ず検証し、根拠を添える
  • 最終的な文章は自分の言葉に直す。審査員は定型的な文章を読み慣れている

よくある失敗:AI丸出しの抽象的な計画書

不採択になりやすいのが、AIの出力をほぼそのまま提出した計画書です。「デジタル化により顧客体験を向上させ、持続的な成長を実現します」といった、どの会社にも当てはまる抽象的な文章が並び、肝心の「現状の売上はいくらで、Web経由は何%か」「新サイトで何%のCVR改善を見込み、売上をいくら増やすのか」という数字がありません。持続化補助金の第20回では「売上高・売上総利益の増加」が審査の軸と明記されており、具体性のない計画書は通りにくくなっています。AIに書かせた文章を、自社の数字とエピソードで上書きする作業こそが、計画書づくりの本体です。

小森 健

監修者

小森 健

AIで下書きを作ること自体は賛成です。ただ、AIが書いた「もっともらしい数字」をそのまま出すのは絶対にやめてください。計画書の数字は実績報告や効果報告で追いかけられます。達成できない目標を書くと、採択されても後で苦しくなります。

補助金を使わないほうがいいケースもある


制作会社の立場でこう言うのは意外かもしれませんが、補助金を使わないほうが結果的に得をするケースは確実にあります。補助金はあくまで手段です。次のような状況では、自己資金で早く作って早く成果を出すほうが合理的なことが多いです。

スピードが最優先のとき

新店舗のオープン、新商品の発売、採用の繁忙期など、「このタイミングを逃すと機会損失が大きい」場合、交付決定まで数か月待つコストは補助額を上回ることがあります。たとえば持続化補助金で30万円の補助を待つ間に、サイトがないことで月に数件の問い合わせを取りこぼしていれば、半年で補助額以上の損失になり得ます。

制作費が補助の上限を大きく超えるとき

前述のとおり、持続化補助金のウェブサイト関連費は補助額30万円が上限です。制作費が100万円を超えるようなサイトでは、補助金の有無で自己負担が3割も変わりません。それでも計画書の作成、様式4の取得、実績報告と、相応の工数がかかります。その工数を本業やサイトのコンテンツづくりに回したほうが、投資効率が高い場合があります。

採用サイト・会社案内だけが目的のとき

国の補助金は「販路開拓」「業務効率化」が目的のため、採用サイトや会社案内だけのサイトは対象になりにくいのが実情です。無理に販路開拓の文脈をこじつけて申請すると、計画書の説得力が落ちるだけでなく、採択後に計画と実態がずれて効果報告で困ります。この場合は、採用サイトも対象にしている自治体の助成金を探すか、補助金なしで進める判断が賢明です。

補助金を使わない判断の目安

  • 公開希望日まで3か月を切っている(交付決定が間に合わない)
  • 制作費が補助上限の3倍以上で、補助の効きが小さい
  • 目的が採用・会社案内のみで、販路開拓の文脈が作れない
  • 計画書に書ける数値目標がなく、効果報告で苦しくなりそう

補助金活用でよくある失敗と対策

補助金を使ったホームページ制作では、いくつか典型的な失敗パターンがあります。これらは特別なものではなく、毎年多くの事業者が同じところでつまずいています。逆にいえば、事前に知っておくだけで多くは防げます。

公募期間や前段の手続きに間に合わない

補助金には公募期間と締切があり、さらにその前に「様式4の発行」「GビズIDプライムの取得」といった前段の締切があります。持続化補助金では様式4の発行締切が申請締切より早く、デジタル化・AI導入補助金ではGビズIDの取得に時間がかかります。対策は、年度の早い段階で公募スケジュールを確認し、締切の1か月前には相談を始めておくことです。

対象外の経費を計上してしまう

「対象だと思っていた経費が、実は対象外だった」という失敗もよくあります。たとえば、汎用性の高いパソコンやプリンターなどの備品、期間外のサーバー・ドメイン費、ウェブサイトのコンサルティング費用、交付決定前に発注した費用などが該当します。対策は、公募要領の「対象経費」「対象外経費」を丁寧に読み込み、判断に迷うものは事務局や専門家に確認することです。見積もりの段階で費目を分け、どれが補助対象かを制作会社と一緒に整理しておくと、計上ミスを防げます。

よくある失敗と対策(まとめ)

  • 公募に間に合わない → 前段の締切(様式4・GビズID)から逆算して1か月前には着手
  • 対象外の経費を計上 → 公募要領を確認し、費目を分けて整理
  • 計画書のストーリーが弱い → 強み・数字・根拠で具体化する。AI任せにしない
  • 採択=発注OKと誤解 → 交付決定通知が出るまで契約・着手しない

計画書の「販路開拓ストーリー」が弱い

持続化補助金などでは、計画書の中身が採択を大きく左右します。よくある不採択の原因が、「ホームページを作る」という手段だけが書かれ、その先の販路開拓のストーリーが弱いケースです。審査員が見たいのは、自社の強みをどう活かし、どの顧客に、どんな方法でアプローチし、どんな成果を見込むのか、という具体性です。対策として、商工会議所や専門家の助言を受けながら、数字や根拠を交えて説得力のある計画に仕上げましょう。

ホームページ制作の補助金に関するよくある質問

最後に、補助金・助成金を使ったホームページ制作について、これから検討する方からよく寄せられる質問をまとめました。個別の可否は制度や事業内容、申請するタイミングによって変わるため、最終的には各制度の公式情報や、商工会議所・専門家への確認をおすすめします。

Q1. ホームページ制作費はどの補助金が一番使いやすい?

ホームページ制作費そのものを補助対象にしやすいのは、小規模事業者持続化補助金の「ウェブサイト関連費」と、自治体独自のホームページ関連助成金です。ただし持続化補助金は、ウェブサイト関連費の補助額が30万円(税込)までで、単体での申請はできません。創業期や地域の店舗なら自治体の助成金が使いやすい場合もあるため、両方を視野に入れて検討するのがおすすめです。

Q2. 持続化補助金の「30万円まで」は、30万円を超える制作には使えないという意味?

違います。30万円は「ウェブサイト関連費として申請できる補助金額」の上限で、制作費の上限ではありません。たとえば60万円のサイトを作った場合、2/3の40万円ではなく30万円が補助され、残り30万円が自己負担になります。制作費が45万円(税込)を超えると、超えた分には補助が効かない、と理解しておくと分かりやすいでしょう。

Q3. IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)でHPは作れない?

ホームページのデザイン・制作費そのものは、原則として対象外です。この制度の対象は、公式に登録されたITツール(予約管理・CRM・会計・在庫管理・AIチャットボットなど)の導入費用です。サイトに組み込む業務効率化のツールには使える可能性がありますが、「サイト本体を作る費用」には使えないと理解しておきましょう。

Q4. 補助金はいつ振り込まれる?

多くの補助金は後払い(精算払い)です。いったん自社で全額を支払い、事業完了後の実績報告を経てから、認められた金額が振り込まれます。申請から振込までには半年〜1年かかることもあるため、制作費を一時的に立て替えられる資金計画が必要です。

Q5. 個人事業主でも申請できる?

制度によりますが、小規模事業者持続化補助金やデジタル化・AI導入補助金は、要件を満たす個人事業主も対象です。ただし、申請時点で事業を実際に開始していない場合は対象外になるなど、細かな条件があります。自治体の助成金も、対象者の定義は制度ごとに異なります。自社が対象に当てはまるかは、各制度の公募要領で必ず確認してください。

Q6. 大田区の中小企業が使えるホームページの補助金はある?

大田区の「商店街戦略的PR事業費補助金」はホームページやSNSの制作も対象ですが、申請単位が商店会または5店舗以上のグループで、個店単独では使えません。大田区内の個店・中小企業がHP制作費の補助を探す場合は、国の持続化補助金や東京都中小企業振興公社の助成を軸に検討するのが現実的です。区の制度は年度ごとに変わるため、産業経済課の最新情報も確認してください。

Q7. 制作会社が補助金の申請を代行してくれる?

制度によって異なります。デジタル化・AI導入補助金は、登録されたIT導入支援事業者と共同で申請する仕組みのため、当社のような登録ベンダーが申請をご一緒します。一方、持続化補助金などの申請書類の作成・代行は、商工会議所や中小企業診断士などの専門家の領域になることが多く、制作会社は「補助金を見据えたサイト設計」や「費目を分けた見積もりの提示」といった形で関わるのが一般的です。

Q8. 一度落ちたら再申請はできない?

多くの補助金は、不採択になっても次回以降の公募で再申請が可能です。年度内に複数回の公募がある制度も多く、計画書を改善して再チャレンジできます。不採択の場合は、審査の観点を踏まえて計画書を見直し、販路開拓のストーリーや数値の具体性を強化してから再申請するとよいでしょう。

ピークスマーケティングのHP制作と補助金活用について


当社ピークスマーケティングは、東京都大田区に拠点を置く制作会社です。ホームページ制作やLP制作に加え、広告運用・SEO・マーケティング支援まで幅広く手がけています。さらに、デジタル化・AI導入補助金のIT導入支援事業者(登録ベンダー)であり、AI・SaaSツールの提供も行っているため、補助金を見据えたご相談にも対応できます。

補助金を見据えたサイト設計のご相談

補助金を活用する場合、申請の段階から「対象になりやすいサイト設計」や「費目を分けた見積もり」を意識しておくと、その後の手続きがスムーズになります。当社では、お客様の目的をうかがったうえで、販路開拓につながるサイト構成のご提案や、補助金の流れ(交付決定後の着手)を前提とした制作スケジュールの調整にも対応します。なお、小規模事業者持続化補助金などの申請書類の作成・代行は専門家や支援機関の領域となるため、必要に応じて相談先の検討もご一緒に考えます。

AI・SaaSツールの導入は登録ベンダーとして補助金活用を支援

当社は、デジタル化・AI導入補助金のIT導入支援事業者(登録ベンダー)であり、AI・SaaSツールの提供も行っています。前述のとおりホームページの制作費そのものはこの補助金の対象外ですが、予約管理やCRM、AIチャットボットといった業務効率化のためのSaaS・AIツールの導入であれば、登録ベンダーとして申請から交付決定後の手続きまで直接サポートできます。「集客はホームページ、業務効率化はSaaS・AIツール」と役割を分け、使える制度を適正に活用しながら全体を設計するご提案が可能です。なお、当社は補助金分のキャッシュバックやキックバックといった不正につながる行為は一切行わず、正規の手続きでの活用のみをご支援します。

ピークスマーケティングの特徴

  • 東京都大田区に拠点。品川区など近隣エリアの事業者にも対応
  • デジタル化・AI導入補助金のIT導入支援事業者(登録ベンダー)/AI・SaaSツール提供
  • 補助金を見据えたサイト設計・費目を分けた見積もりに対応
  • 制作からLP・広告運用・SEOまで一気通貫でサポート
  • 幅広い業種のサイト制作実績を多数保有(累計300以上)

制作から集客まで一気通貫で対応

当社の強みは、ホームページを「作る」だけでなく、公開後にどう集客し、成果につなげるかまで一貫してご相談いただける点です。これまで幅広い業種のサイト制作実績を多数持ち、累計300以上のサイト構築に携わってきました。補助金を活用して作ったサイトを「作って終わり」にせず、広告運用やSEOまで含めて成果を出すところまで、ワンストップでサポートします。品川区・大田区をはじめ、近隣エリアの事業者さまからのご相談もお待ちしています。

小森 健

監修者

小森 健

補助金は「使えたらラッキー」くらいの気持ちで、まずは自社に必要なサイトを軸に考えるのがおすすめです。そのうえで、使える制度があれば最大限活かす。私たちはサイトの設計から公開後の集客まで伴走できるので、補助金の流れも含めてお気軽にご相談ください。

まとめ:制度を正しく理解して、無理なくHP制作に活用しよう

ホームページ制作に使える補助金・助成金は確かにありますが、「どの制度でもHP制作費が自由に補助される」わけではありません。制度ごとの対象を正しく理解し、自社の目的と時間軸に合うものを選ぶことが、補助金活用の第一歩です。最後に、本記事の要点を振り返っておきましょう。

本記事のポイント

  • HP制作費そのものに使いやすいのは持続化補助金(ウェブサイト関連費・補助額30万円まで・単独申請不可)と自治体助成金
  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)はHP制作単体は対象外。予約・CRM・AIチャットボットなどの登録ツールには使える
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(統合新制度)は補助下限750万円の枠もあり、HPが主目的だと使いにくい
  • 交付決定「前」の発注は対象外、採択通知と交付決定通知は別物、補助金は後払いが原則
  • 公開希望日から逆算して「間に合う制度」を選ぶ。間に合わないなら補助金を使わない判断も合理的
  • AIで計画書を下書きしても、数字と事実の検証責任は申請者にある
  • 制度内容は公募回ごとに変わるため、必ず公式の公募要領で最新情報を確認

ホームページ制作の費用相場や進め方とあわせて検討したい方は、総合ガイドや費用ガイドもご覧ください。補助金の活用も含め、無理のない計画づくりに役立ちます。

補助金を見据えたホームページ制作や、公開後の集客までご検討の方は、お気軽に当社のお問い合わせフォーム、または見積もり依頼フォームからご相談ください。

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小森健

本記事の監修者

ピークスマーケティング株式会社
代表取締役 小森 健

本記事の監修者

ピークスマーケティング株式会社 代表取締役
小森 健

累計500本以上のLP制作、300以上のWebサイト構築を手がけてきたWeb制作・デジタルマーケティングのプロフェッショナル。ベンチャーから大手広告代理店を経て独立し、現在は企業のホームページ制作・LP制作・比較サイト構築・ECサイト開発・動画制作・SEO/Ai対策・広告運用までワンストップで支援する。自社でも電力料金比較メディアやキャンプ情報メディアを運営し、SEO×広告のハイブリッド集客を実践。情報設計・UI/UX設計を起点に、フロントエンド実装から運用改善まで一気通貫で対応できる「設計も実装もわかる経営者」として、クライアントの事業成長を技術と戦略の両面から支援している。
本記事では、300以上のサイト構築と自社メディア運営で培った実務知見をもとに、内容の正確性・網羅性・実務での再現性の観点から監修を行っています。

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