実装知識

【2026年2月最新版】WordPressのメールが届かない原因と対策|WP Mail SMTP × Gmail(Google Workspace対応)

直近、Googleのメール仕様変更や旧方式サポート終了の影響を受け、これまでレンタルサーバーのメール機能を利用していた企業がGoogle Workspaceへ移行するケースが急増しています。

特に、

  • メール受信の安定性を確保したい
  • セキュリティ要件に対応したい
  • 将来の仕様変更リスクを避けたい

といった理由から、企業ドメインメールを Workspace に切り替える流れが加速しています。

しかし、移行後に多く発生するのが

「WordPressの問い合わせフォーム(Contact Form 7など)からのメールが届かない」

という問題です。

通常のメール送受信は問題ないにも関わらず、
フォーム送信だけが自社ドメインに届かなくなるケースが非常に増えています。

これは設定ミスではなく、
Googleのセキュリティ仕様強化と、WordPress標準のメール送信方式の相性問題が原因です。

本記事では、

  • なぜWorkspace移行後にフォームメールが届かなくなるのか
  • その根本原因
  • 現在の環境で確実にメールを届ける方法

を技術者向けにわかりやすく解説します。

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発生しやすい症状パターン

以下のような場合、多くのサイトでトラブルが発生しています:

  • CF7の「送信完了」は表示される
  • 別のアドレスに設定すれば届く
  • しかし自社ドメインのGoogle Workspace宛だけ届かない
  • 自社ドメインのGmailは通常の送受信はできる
  • 迷惑メールにも入っていない

この場合、WordPressの送信方式がGoogleの受信要件と一致していない可能性が高いです。

まず試す:Google Workspace側の設定

DKIM設定(必須)

  1. Google Workspace管理コンソールへログイン
  2. Gmail > 認証 > DKIM
  3. DKIMキーを生成
  4. DNSに TXTレコードを追加
例)
google._domainkey.peaksmarketing.v=DKIM1; k=rsa; p=(Google発行の公開キー)

※ これにより Googleはあなたのドメイン署名付きメールを正規と判断します。

MXレコード(必須)

DNSに以下のGoogle MXを設定します。

smtp.google.com

2023年より以前は複数のレコードの追加が必要でしたが、直近は上記1つの追加で問題ありません。これがないと Workspaceメール自体が動きません。

SPF設定(可能なら)

v=spf1 include:_spf.google.com include:spf.xserver.jp ~all

※ サーバー側のメールを使う場合でも、両方許可しておくのが安全。
※ Xサーバーを使用のコードになります。

SPFだけでは届かない理由

SPFやDKIMが正しくても、WordPressの PHP mail() 方式だと

送信元ドメイン:peaksmarketing.co.jp
実際の送信サーバー:レンタルサーバー

というズレが起きます。
このズレがGoogle側のなりすまし判定に引っかかるため、SPFだけでは不十分なことがあるのです。

根本解決:WP Mail SMTP × Gmail連携

WP Mail SMTPを利用して

WordPress → Gmail(Google API) → メール送信

にすると、

  • Googleの認証済みサーバーを使う
  • SPF / DKIM / DMARC 整合が自動で取れる
  • Google側の判定で拒否されにくい

という構成になるため、確実に根本解決が可能です。

設定手順

1. プラグインのインストール

WordPress管理画面 → プラグイン → 「WP Mail SMTP」 を検索
→ インストール → 有効化

WP Mail SMTP Pro版の場合、以下の設定は不要でライセンスキーのみで認証が可能です。
Pro版は年間49ドルかかるので、下記手順を参考に、無料で認証しましょう。

2. Gmail APIを有効化(Google Cloud)

 

  1. Google Cloud Consoleへアクセス
  2. 新しいプロジェクト作成。「プロジェクト名」には、任意の名前を入力してください。
  3. 「APIとサービス」→ Gmail API を有効化

3. 認証情報(クライアントID / シークレット)作成

  1. Gmail APIの「認証情報」を作成
  2.  OAuthクライアントIDの作成
    「アプリケーションの種類」で 「ウェブアプリケーション」 を選択します。「名前」には、自分が識別しやすい任意の名称を入力します。今回は「WPMailSMTP」としています。「承認済みのリダイレクトURI」には、以下のURLを追加します。
    https://connect.wpmailsmtp.com/google/

    入力後、「作成」をクリックし、そのまま「完了」を選択します。

  3. クライアントIDとクライアントシークレットをコピー ※後からでも確認可能です

4. OAuth同意画面の設定

  1. 画面左側のメニューから 「APIとサービス」→「OAuth同意画面」→「対象」 を選択
  2. 「外部に公開」をクリックし、「本番環境」にステータスを変更し、確認を押す
  3. Google Cloud Consoleの設定は以上となります。

5. WordPressのWP Mail SMTP設定画面で接続

  1. WordPress管理画面に戻り、WP Mail SMTPのプラグインを開く
  2. SMTP メーラーを「Google / Gmail」に設定
  3. Client ID / Client Secret を貼り付け
  4. 「Googleアカウントで接続」をクリック
  5. 許可まで完了

テスト送信と確認

WP Mail SMTPのテスト画面から送信してみる

  • 自社ドメイン宛 → 正常に届く
  • Gmail宛 → 届く


これで問題解決です。

よくあるトラブルと対策

症状 対策
401エラー OAuth同意画面のテストユーザー追加
リダイレクトエラー リダイレクトURIが一致しているか確認
それでも届かない DKIM/SPFのDNS反映を再チェック

まとめ

近年のGoogleのメールセキュリティ強化により、WordPressの標準送信(PHP mail())ではメールが届かないケースが増えています。特にGoogle Workspace環境では、送信元ドメインと送信経路の認証整合が重要になります。

まず前提として、以下の設定は必須です。

Google Workspaceの設定

  • DKIM設定
  • MXレコード設定
  • SPF設定

しかし、これらを整えてもフォームメールが届かない場合があります。その原因は、WordPressの送信経路がGoogleの想定する正規ルートと一致していないためです。

そこで有効なのが WP Mail SMTP と Gmail(Google Workspace)の連携 です。Googleのサーバーを経由して送信する構成にすることで、認証整合が取れ、なりすまし判定による不達を回避できます。

現在の環境では、フォームメールも「認証ベースの送信方式」が標準になりつつあり、SMTPやAPIを利用した送信構成への移行が安定運用のポイントとなります。
ただし、Google API設定やOAuth認証の手順はやや専門的な作業となるため、設定に不安がある場合は無理に自己対応せず、Web制作会社や保守業者などの専門家に依頼するのが安全です。

小森健

本記事の監修者

ピークスマーケティング株式会社
代表取締役 小森 健

本記事の監修者

ピークスマーケティング株式会社 代表取締役
小森 健

ベンチャーから大手広告代理店まで、Web制作・デジタルマーケティング領域に従事。
複雑なWebサイト制作、LP制作、比較サイト制作、ECサイト構築、動画制作を中心に、情報設計・デザイントンマナ設計を起点としたフロントエンド設計・CSS・PHP実装まで一貫して対応。
本記事では、Web制作の実務経験をもとに、内容の正確性と実務での再現性の観点から監修を行っています。

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