コンテンツSEOとは?重要な理由やメリット・デメリット・進め方について解説

マーケティング

コンテンツSEOはGoogle検索で上位表示を目指すなら必ず身につけたい手法です。高品質なコンテンツを制作することでユーザーの満足度を高め、検索エンジンからの継続的な集客を狙います。

ただし、「良い記事を書けば上位表示される!」と単純に考えられがちなコンテンツSEOですが、実際には専門的な知識やスキルが不可欠です。この記事では、コンテンツSEOの進め方やメリット・デメリット、重要な理由などについて解説します。

コンテンツSEOとは

コンテンツSEOとは、質の高いコンテンツを制作することでGoogleやYahooなどの検索エンジンで上位表示を狙う手法のことです。1度上位表示させることができれば継続的に集客できるため、広告に比べると費用効果が高い集客方法とされています。

そもそも、Google公式はSEOの基礎は良質なコンテンツであると公表しています。そのため、コンテンツSEOはSEO対策の基本であり、最も重視すべき対策とも言えるのです。

コンテンツSEOで重要なのは、コンテンツが独自の情報や視点で制作されていること、専門性があり信頼性があること、そして優れたユーザー体験が得られることです。

これらは、EEATとも呼ばれます。経験・一時情報(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)信頼性(Trustworthiness)といった4つの要素のあるコンテンツが評価される傾向にあるのです。

そして、その根底にはユーザーがどのようなキーワードでサイトを訪れるのか、何を求めているのかを理解する必要があります。どのような経路で見込み客がサイトに訪れるのかを想像しながら、適切な対策キーワードをリストアップし、それに基づいてコンテンツを制作することがコンテンツSEOを成功させるために重要な取り組み方です。

コンテンツSEOが重要な理由

コンテンツSEOの重要性は高まり続けています。コンテンツSEOが注目されるようになったきっかけは、2011年から2012年にかけて行われた「パンダアップデート」と呼ばれるGoogle検索アルゴリズムの仕様変更でした。

パンダアップデートによって、内容の薄い記事や専門性に乏しいコンテンツが上位表示されにくくなりました。もちろん、単なるコピペ記事や文章の使いまわしも評価されません。

さらに、2012年の「ペンギンアップデート」では、不自然な被リンクや自動生成コンテンツなど、スパム的なSEO対策に対してもペナルティが課せられるようになります。

これらのアップデートによって、SEO対策の王道はコンテンツSEOとなりました。現在はEEATやYMYLなどが評価基準となり、Google検索で上位表示するには質の高いコンテンツ作りが不可欠になっています。

近年のSEOやアップデートの状況とは?

近年でも定期的にコアアップデートが行われており、その都度、小さくない順位の変動が起きています。特に注目すべきなのは2024年3月に行われたコアアップデートで、以下のような内容が発表されています。

本日新たに発表したのは、日増しに増えている悪質なスパム行為である、期限切れのドメインの不正使用、大量生成されたコンテンツの不正使用、サイトの評判の不正使用に対処するための 3 つのポリシーです。

引用元:Google検索セントラル「2024 年 3 月のコア アップデートとスパムに関する新しいポリシーについてウェブ クリエイターが知っておくべきこと

当時、「ホスト貸し」や「寄生サイト」と呼ばれる、企業や大手メディアのサブディレクトリや中古ドメインを活用して本業とは全く異なるジャンルのメディアを運営する業者が問題になっていました。

ホスト貸しはユーザーファーストやコンテンツを重視して順位を上げるのではなく、ドメインの評判を活用して順位を上げる「サイトの評判の不正使用」に該当するものであるため、Googleから規制を受けたのです。

もちろん、サブディレクトを活用して本業と関係のあるコンテンツやメディアを運営するのは問題ありません。ですが、ドメインの評判をユーザーファーストではなく自分ファーストに活用して評判を稼ぐのは、2024年3月のアップデートにより難しくなっています。

また、直近では2024年11月にもコアアップデートが行われています。今回のアップデートについて、Googleは「人々が本当に役に立つと感じるコンテンツをより多く表示し、検索結果を良くするためだけに作られたようなコンテンツをより少なく表示する」と公表しています。

今回のアップデートで、よりコンテンツSEOの重要性が増しています。そして、その重要性は今後さらに加速していくと考えられます。ユーザーにとって価値のあるコンテンツとは何かを常に考えながらコンテンツを制作していくことが、上位表示を目指すための第一歩です。

コンテンツSEOに取り組むメリット

コンテンツSEOに取り組む主なメリットは、以下の3つです。

  • 安定的な集客を見込める
  • ブランディングにつながる
  • 潜在ニーズにアプローチできる

良質なコンテンツを作ることは労力がかかりますが、一度作ってしまえばサイトの資産となり、継続的に集客してくれるでしょう。また、Google検索で上位表示されることで企業の知名度やブランドイメージも向上し、潜在的な顧客にもアプローチできます。以下、3つのメリットについて詳しく解説します。

安定的な集客を見込める

コンテンツSEOで成功すると、長期的にGoogle検索で上位に表示されることになり、集客が安定します。1位になれば検索ユーザーの3割近くを獲得できるとも言われており、多くの見込み客を集められるでしょう。

ただし、上位表示を安定させるにはコンテンツのリライトが不可欠です。最新の情報にアップデートしたり、競合サイトにはない情報を盛り込んだりすることで、上位表示をキープします。

検索順位は必ずしも1位でなければいけないわけではありません。検索数の多いキーワードでは上位10位以内を目指す、検索数の少ないニッチなキーワードでは1位~3位を目指すなど、キーワードごとに目標順位を変えて対策すると作業が効率的になるでしょう。

ブランディングにつながる

Google検索で上位表示されたサイトは、信頼性の高いサイトとして評価されます。ある分野に関連するキーワードでたくさん上位表示されているサイトは、その分野の権威として認知され、ブランド力を高められます

例えば、野球情報のサイトとしてブランディングしたい場合は、「巨人 試合結果」「歴代MVP 一覧」「バッティング コツ」といった野球に関する様々なキーワードで上位表示を目指します。そうすることで多くの検索ユーザーの目にとまり、「このサイトなら信頼できる」と思ってもらえるようになります。

キーワードはサイトのテーマや方針に適したものを選ぶことが肝心です。検索ユーザーの疑問を解決できるコンテンツを作ることで、信頼性の高いサイトとしてブランド力を高めます。

潜在ニーズにアプローチできる

良質なコンテンツとは、検索ユーザーが気づいていない潜在的なニーズを掘り起こしてくれるものです。コンテンツSEOに成功すればこれらの潜在ニーズにアプローチし、販売機会を増やすことができるでしょう。

潜在ニーズにアプローチするには、「検索意図」を深く分析することが重要です。例えば「会議 眠い」というキーワードで検索するユーザーは、眠気を解消する方法だけでなく、夜ぐっすり眠る方法や会議時間を減らすためのソリューションに対する潜在ニーズを持っているかもしれません。

なぜこのキーワードで検索したのかを深く掘り下げることで、表面的なニーズだけでなく、潜在的なニーズも見つけられます。コンテンツSEOで成功するには潜在ニーズも意識したコンテンツ作りが重要です。

コンテンツSEOに取り組むデメリット

コンテンツSEOは適切に対策すれば大きなメリットを得られますが、一方でデメリットもあります。主なデメリットは以下の3つです。

  • 業界によっては競合が強い
  • 制作やメンテナンスにコストがかかる
  • 専門的な知識やスキルが求められる

質の高いコンテンツを作るために知識や労力がかかることが、大きなデメリットです。企画・制作やリライトだけでなく、競合の調査も行わなければ検索順位で上位に入ることは難しいでしょう。以下、コンテンツSEOに取り組むデメリットについて詳しく解説します。

業界によっては競合が強い

Google検索で上位を取るには、他サイトに負けないほど良質なコンテンツを作らなくてはなりません。競合が強いキーワードだと、1位どころか10位にすら入れないことが当たり前の世界です。

特に、以下のような業界・ジャンルは専門性がなくては上位を取ることが難しいと言われています。

  • 公共サービス・政治
  • 金融
  • 医療・健康
  • 法律 etc…

行政による公共サービスなどの情報やお金にかかわる情報、医療にかかわる情報、法律に関する情報などは専門性が高く、資格のある業者のサイトでなければ上位表示は難しいです。こういったジャンルは「YMYL(Your Money or Your Life)」と呼ばれています。

これらの業界以外でも、大手企業や運営歴の長いサイトが参入しているキーワードでは、上位表示が難しい場合があります。コンテンツSEOを行う際は、競合の強さを事前にチェックすることが大切です。

制作やメンテナンスにコストがかかる

良質なコンテンツを制作するのにお金や時間といったコストがかかるのも、大きなデメリットです。特に、競合が強いキーワードで上位表示を狙うとすると、質の高い企画や文章だけでなく、HTMLの編集や徹底した競合調査も必要になります。

また、一度上位表示を達成したからといって、放っておいてはすぐ競合に追い抜かされてしまいます。上位を維持するには、定期的にリライトを行い最新の情報へアップデートしなくてはなりません

コンテンツSEOで成功するには、こういった作業を継続的に行うための体制を整備することが不可欠です。体制構築にどれくらいのコストがかかるのかを事前に見積もっておくとよいでしょう。

専門的な知識やスキルが求められる

コンテンツSEOで成功するには、Google検索エンジンのアルゴリズムを理解していなくてはなりません。サイトの構成やキーワードの選択、コーディングなど専門的な知識やスキルが求められる場面は多いです。

コンテンツSEOは1つの記事の完成度を高めれば成功するものではありません。サイトの企画段階からSEOを意識していないと、せっかく優れたコンテンツを作っても評価されない恐れがあります。

自社に専門的な知識やスキルが足りない場合は、外部業者に依頼することを検討してもよいでしょう。コンテンツSEOの専門業者であれば、新規サイトの立ち上げだけでなく、運営中のサイトの改善もサポートしてくれます

コンテンツSEOの進め方

ここではコンテンツSEOの進め方について解説します。コンテンツSEOは、以下の手順で行います。

  1. ペルソナを明確にする
  2. カスタマージャーニー作成する
  3. サイトマップと対策キーワードを作成する
  4. コンテンツの構成を作成する
  5. コンテンツを制作する
  6. 内部SEOを実施する
  7. 分析・改善に取り組む

コンテンツSEOは単にコンテンツを作るだけでなく、企画の段階から始まっています。以下、具体的にどのような作業を行うのか解説します。

ペルソナを明確にする

まずは自社サイトへ集客したい見込み客のペルソナを明確にします。ペルソナとは、商品やサービスを利用する人の具体的な人物像のことです。性別や年齢、年収、家族構成、趣味、価値観など細かくプロフィールを作ります。

ペルソナを細かく設定する理由は、集客に必要なコンテンツを具体的にイメージするためです。「この人にとって必要な情報は何だろう?」と考えながら企画することで、検索意図を満たす良質なコンテンツを制作できます。

カスタマージャーニー作成する

ペルソナを明確にしたら、その人がどうやって自社のサイトを訪れ、商品やサービスを購入するのかを考えます。顧客が自社のことを知ってから成約に至るまでの道筋を、カスタマージャーニーと呼びます。

カスタマージャーニーを作成する理由は、顧客のニーズとそれを満たすまでの流れを明確にするためです。購入までのプロセスをはっきりさせることで、どのようなキーワードで集客すべきか、コンテンツをどのように構成すべきかなどが明確になります。

サイトマップと対策キーワードを作成する

ペルソナとカスタマージャーニーが完成したら、それらに基づいてサイトの構成図であるサイトマップを作成します。また、サイトマップに基づいて対策キーワードもリストアップします。

サイトマップを作成するポイントは、顧客がどのページからサイトを訪問するのか意識することです。顧客が最初に訪れるページをランディングページと呼びます。各ランディングページではどのようなコンテンツが必要かを考え、ページごとに対策キーワードを設定していきます。

コンテンツの構成を作成する

対策キーワードが決まったら、それに基づいてコンテンツの構成を作成します。コンテンツと一口に言っても様々な形式がありますが、SEOでは文章で情報を伝える記事形式のコンテンツで対策するのが基本です。

コンテンツの構成を作る際に重要なポイントは、タイトルや見出しにキーワードが含まれていることです。メインとなる対策キーワードはもちろん、それに関連するキーワードやサジェストキーワードなども含めることでよりSEOに強いコンテンツが作れます。

コンテンツを制作する

構成に沿ってコンテンツを制作していきます。文中にキーワードを盛り込むことを忘れないようにします。ただし、不自然にキーワードを詰め込みすぎるとスパムと判定される恐れがあるため、注意してください。

競合がどのようなコンテンツを作っているのか調査することも重要です。Google検索で上位を取るには、競合にはない独自の情報を盛り込んだ方が有利になります。制作に取り掛かる前に対策キーワードで実際に検索し、競合調査をしておきます。

内部SEOを実施する

コンテンツを制作し終えたら、内部SEOを実施します。内部SEOとは、サイトの内部構造を最適化することです。具体的にはタイトルや見出しをタグでマークアップしたり、メタディスクリプションを設定したり、内部リンクを貼ったりといった施策になります。

内部SEOはWordPressなどのCMSを利用していれば簡単にできますが、そうでない場合はHTMLの知識が必要になる場合があります。HTMLの編集が自社でできない場合は外部の業者に依頼することを検討しましょう。

分析・改善に取り組む

コンテンツSEOがうまく言って上位表示されたとしても、放置してはいずれ競合の記事にぬかされてしまいます。上位表示を維持するには、継続的に分析を行い必要に応じてリライトすることが大切です。

競合の記事や検索順位をチェックするのはもちろん、クリック率やCV率、ヒートマップなども参照しながら改善点を探ります。Googleアナリティクスやサーチコンソールなどのツールも活用しながら、より最適化されたコンテンツを目指しましょう。

まとめ

コンテンツSEOは、良質なコンテンツを作ることでGoogle検索の上位表示を目指す施策のことです。ユーザーの検索意図を満たす高品質なコンテンツ作りが重要で、成功すれば継続的な集客が見込めます。

コンテンツSEOはブランディングに利用できたり潜在ニーズにアプローチできたりといったメリットがあります。一方で、競合の存在や継続的なメンテナンスが必要なこと、専門知識やスキルが必要な点はデメリットです。

コンテンツSEOはもっとも基本的なSEOの手法です。ぜひとも身に着けていきましょう。

小森健

本記事の筆者・編集者

小森 健

ピークスマーケティング株式会社 代表

大手広告代理店(東証プライム)でマーケティングやクリエイティブ作成を担当。
HP制作やLP制作、EC構築、デジタルマーケティングを得意領域とし、企画デザインからサイト実装まで一貫して対応可能なのが強み。
10年以上IT業界にいる知見を活かし、本サイトを運営。

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